【実践】古代マヤのツォルキン暦で「今日の自分」と向き合うジャーナルプロンプト

ジャーナリング

これまでの記事で、私たちは「暦」が単なる占いではなく、情報過多時代を生き抜くための「思考の羅針盤」であり、「Creative Constraints(創造的制約)」として機能する「知恵の宝庫」であることをお話ししてきました。

では、この古の知恵を、具体的にどう活用すれば良いのでしょうか?

その第一歩として、今回は古代マヤ文明で使われていた神聖暦、「ツォルキン暦(Tzolkin)」を用いたジャーナルプロンプトをご紹介します。ツォルキン暦は、古代マヤの天文学的・宗教的観念に基づいています。

この日々のジャーナリングを通じて、あなたは暦が持つエネルギーを「思考のレンズ」として取り入れ、今日の自分と深く向き合い、新たな気づきや洞察を得ることができるでしょう。

ツォルキン暦(Tzolkin)とは?:260日の聖なるサイクル

ツォルキン暦は、20種類の「ディサイン(日)」と、13種類の「数字」が組み合わさってできる、260日の神聖なるサイクルです。これは、特定の惑星の運行に直接基づくものではなく、古代マヤの人々が宇宙や生命の根源的なリズムを表すと考えた、より精神的な、そして普遍的な時間の流れを示します。

それぞれの「ディサイン」と「数字」には、固有のエネルギー、テーマ、象徴的な意味が割り当てられています。その日のツォルキン暦の組み合わせを知ることで、私たちは「今日という一日が持つ、特定のエネルギーの質」を読み解き、それを自身の思考や行動に活かすヒントを得ることができます。

ツォルキン暦の「日のエネルギー」の例

ツォルキン暦の日のエネルギーは、その日の「ディサイン」と「数字」の組み合わせで決まります。ここでは、例として過去の日のエネルギーを挙げ、それが持つ意味を簡潔に紹介します。

ディサイン(20種類の一部)

Imixワニ始まり、源、生命力、育成、母性、根源
Ikコミュニケーション、呼吸、動き、変化、情報伝達
Akbal内面、夢、直感、豊かさ、静寂
Kan成長、生命のサイクル、自己生成、知恵
Chicchanヘビ生命力、活力、直感、情熱、統合
Cimi再生変容、解放、手放し、再生、終了と開始のサイクル

数字(13種類の一部)

1始まり、統一体、創造、目的の設定。
2二元性、協力、パートナーシップ、関係性。
3活性化、繋がり、行動、創造。
4安定、土台、基盤、秩序。

これらの組み合わせが、その日の「Creative Constraints(創造的制約)」となり、あなたの思考に特定の「レンズ」を提供します。

【実践】今日のジャーナルプロンプト

実際に今日のツォルキン暦のエネルギーを意識しながら、ジャーナルプロンプトに取り組んでみましょう。

2025年7月12日のツォルキン暦のエネルギーは、「1 Cimi」です。(今日のジャーナル・プロンプトはこちらから)

  • ディサイン「Cimi」は「再生、手放し、終了と始まり」
  • 数字「1」は「始まり、統合」

この「1 Cimi」というエネルギーが持つ意味を意識しながら、以下の問いについて自由に考えてみましょう。頭に浮かんだこと、心に感じたことを、飾らずに書き出すことが大切です。

今日のテーマ:転換期の始まり

周りで何かが終わり、新しい何かが始まりそうな気配を感じますか?
それに対してどう思いますか?

最近、あなたの周りで「何か大きな区切りがつきそうだ」「潮目が変わりそうだ」と感じることはありますか?それは、仕事のプロジェクトが最終段階に入った、子供が巣立つ時期が来た、あるいは社会の大きなトレンドが変化し始めた、といったことかもしれません。その「転換期の到来」が、あなたの心にどのような期待感、あるいは少しの感傷や、新しいステージへの感覚をもたらしているか具体的に描写してみましょう。

ジャーナルプロンプト活用のヒント

  • 時間を決める: 毎日5分〜15分程度でも構いません。時間を決めて集中して取り組みましょう。
  • 手書きで書く: パソコンよりも手書きの方が、思考が深まりやすいと言われています。
  • 正直に書く: 誰に見せるわけでもないので、心に浮かんだことを正直に書き出しましょう。感情もそのまま表現して構いません。
  • 完璧を目指さない: 完璧な文章を書く必要はありません。思考のプロセスを記録することが目的です。
  • 振り返り: 数日後や週の終わりに、過去のジャーナルプロンプトを見返すことで、新たな気づきや自身の変化に気づくことができます。

このジャーナルプロンプトは、ツォルキン暦が提供する「Creative Constraints(創造的制約)」という「レンズ」を通して、あなたの内面や周囲の状況を深く洞察し、新たな気づきを得るためのものです。

毎日実践することで、あなたは情報過多な時代に流されることなく、自分自身の「思考の羅針盤」を研ぎ澄まし、主体的に未来を創造していく力を養うことができるでしょう。

次の記事では、この暦の知恵をさらに広げ、世相を読み解く「暦のレンズ」としての活用法について深掘りしていきます。どうぞお楽しみに。